ことわりをはかるみせばんどう様 愛知県名古屋市千種区
名古屋・今池の8席だけの小さな和食レストラン。
「食」への探究心溢れる若手料理人によるオーガニックガストロノミーのお店。
全国から厳選した食材は身体に優しく、食べて美味しく、オーガニックにこだわったものばかり。
素材を活かして創作されたお料理はまさにアート
私も2回伺いましたが本当に目も舌も胃袋も脳も楽しませてもらえました。
もちろんお酒とのマリアージュも一品一品に考えられたものが出てきます。
凄いの一言。
紹介制で予約が2〜3ヶ月先まで埋まってしまう人気のお店ですがオーナーシェフがさらにお客様に満足してもらいたいと今回のリノベーションのご依頼となりました。
改善ポイント1 もっと居心地の良い空間に
長時間ゆったりと過ごしてもらえる、居心地の良い空間にしたい
BEFORE
メニューはコースのみ、ディナー営業と不定期ランチ営業でそれぞれ1回転のみ。
手間を惜しまず考え抜かれたお料理を時間を気にすることなくゆっくりと大切な人と、又は自分へのご褒美に、楽しんでもらいたいと言うお店。
- 現状のハイチェアはご年配の方には少し危険
- 座り心地が良いとは言えず長時間座るのに適していない
- 手荷物を置く場所がチェアの下のカゴしかない
- カウンターの左端の足元が隠れていない為、女性のお客様の場合特に気になる
- カウンターの足元の仕切りがある為、座席間隔が均等にならない
- カウンター天板の塗装の為若干のベタつきがある
という問題点。
AFTER
- 階段の位置、高さ、角度は安全面など色々考えて黄色いラインの所に決定
- 床を30cm程度上げ
- カウンター下の仕切りは撤去し、代わりにブラケットを取付。座席が均等に配置されることで美しい店内に。
- カウンターの側面にカウンター下の仕切り板を取り付け
- カウンター天板にはキズ、熱に強く指紋が殆どつかないメラミン化粧板を張りました
- 床はメンテナンス性考えて塩ビフロアタイル
- 手摺には流木を使いました。流木アーチストkenken氏のコレクションからセレクト。
- リュック程度まで置ける手荷物置きを客席後ろに壁付け。メンテナンスを考え、足元は開けてスッキリと。大型キャリーバックは手前手摺横コートハンガー下のスペースに。
作業の様子
改善ポイント2 お店の個性を際立たせる
店の顔となるようなアートなど全体的に個性を際立たせてもっと雰囲気を良くしたい
BEFORE
- 全体的に雰囲気を良くしたい
- 何かポイントとなるものを
AFTER
一番奥の壁面にお店のお客様で書家 渡辺裕子さんによる作品を配置
お店の魂とも言える、「理(ことわり)」を素晴らしい作品に仕上げてくださいました。
何十枚も仕上げて持ってきてくださり、その中から選ばせていただいた作品を額装していただきました。
ご本人にもお会いしましたが、エネルギーに溢れたチャーミングでとても素敵な方。
こんな方がお客様にいらっしゃるなんてやはりただ者ではないお店ですw
今回唯一追加した照明は、この素晴らしい書に斜め右上から狭角スポットライトをスッと当てています。
この作品を配置した瞬間にこの空間に命が吹き込まれた気がしました。
本当に素晴らしい作品に感謝です。
内装材等のカラースキームは使われる食器などともコーディネート
傷や汚れに強く、指紋が付きにくい素材にするなど、メンテナンス性も考慮してあります。
かなりカッコよく決まったと思います。
打ち合わせの様子
改善ポイント3 作業性を上げる
厨房内を動きやすくして作業性を高めたい
BEFORE
営業を重ねるうちに増えてしまった物や食器。
これらをキチンと納めて動きやすく、ストレスのない状態にして作業や接客に集中できるようにしました
AFTER
食器や調味料、道具の全てを洗い出して再配置しました
出っ張りもなくなり厨房内もスムーズにすれ違うことができ、作業効率が上がりました
改善ポイント4 収納を改善する
収納を根本から見直して本気で考えました
BEFORE
長年の蓄積と多忙のせいで収納がかなり使いづらい状況になっていました
ここは根本から見直してバックヤードからコースの食器置き場に至るまで、例えばアルバイトの方が変わってもわかるように
本気で考えましたw
AFTER
改善ポイント5 お店に相応しいエントランスドアと看板
お客様をお迎えするのに相応しいエントランスドアと看板に
BEFORE
AFTER
作業の様子